せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

210321日記 肉を煮る

・日曜日終了。豚肉の塊を煮込んでいるときが、一番落ち着きますねやはり。肉そのものと煮込んだ汁のそれぞれの行く末を想像するだけで心が豊かになる。鳥や牛ではあまり再現できない感覚だ。いや、牛肉の塊を煮込んだ先にもたしかに素晴らしい結末はあるのだけど、おおむねデミグラスな方向じゃないですか。どちらかといえば私は中華派なので、やっぱ豚ですよ豚。一番好きな肉は鶏ですけどね。

 

・さて、肉はカエシに漬け込んで順当にチャーシューになるとして、汁はどうしようか。人によってはチャーシューとコンボでラーメンコースだが、それをするにしてはダシが薄い気がする。どうせラーメンなら、豚単体ではなく鶏のダシも入れたい。あと昆布とかも。だがそこまでやる気は起きないので、これはもう、いつものように鍋の出汁かな。うん、本来この休みにやらなきゃいけないことから完全に目をそらしてのこの蛮行、やっぱあれだね、時間を無駄にするのも全力全身でやらなきゃダメだね。中途半端ではやはり「やらなきゃいけないこと」に後ろ髪を引かれてしまって素直に楽しめない。今はただ、豚と鍋とついでに作ろうとしている煮卵のことだけを考えていよう。

 

・おんなじことばっか書いてるけど、いいですよ、肉を煮込むのは。時間はかかるが手間はかからない。火をつけっぱなしだから家にはいなきゃいけないけど、逆に言えばそれだけですむ。ガラからスープを取るわけじゃないし、ほんのとろ火で充分だ。それなら台所に始終いなくてもいい。

 

・「時間をかけた成果物」は精神の健康に非常によくて、その点煮豚はとても優れている。上で書いた通り、手間はかからないからだ。肉を数時間煮る、いい感じになったらジップロックでカエシに漬け込む。実際に手を動かす時間は本当にわずかなのに、トータルの時間だけはそこそこかかり、達成感はそちらのトータルの時間に左右されるので、労力のわりに非常にコスパがよろしい。合間合間で様子を見る時間もこの場合は重要だ。いまどきはスープクッカーだの炊飯器だので作ればその「様子を見る時間」さえ無くなるけど、これだと達成感は激減すると思う。真の意味で放っておいたものに愛着が湧くか?って話だ。実際に手を動かすだけじゃなく、適度に気にする時間も達成感と言う観点では必要になるのだ。便利だけどね、あのあたりの料理家電。家事としての料理であれば、ああいうのは使えば使うほど楽になる。文明の利器は伊達じゃない。