せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕は気が付かない』

・修学旅行、思ったよりすぐに始まったな。タメ回であんまり二人の絡みもないけど、その辺は次回以降にご期待といったところ。我々はこのモヤモヤが昇華される時をただ待つのみ。

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・冒頭からちょくちょく見切れてるバヤシコがずっとどこか物憂げな表情してんの、意図的なんでしょうね。一番ワクワクするであろう出発の時点から楽しめてる様子がないのは「どっかモヤモヤ」どころではない。たぶん、心変わりの理由を隠されているはぐらかされていることに薄々勘づいていて、モヤモヤの比率はそこも大きいんじゃないでしょうか。なんでも相談し合える親友の隠し事。あとはまあ、書いてるとおりだろう。あんなに嬉しそうにしてたオーディションを蹴ったにしては、そこまで楽しめている様子でもなさそうなところ。

 

・それにつけてもアレだな、こういう言い方はしたくないんだけども、カンカンは邪魔だな!いや、仕方ないんですけどね。ここまで二人の距離が近づいた以上、なんかしらの障壁を追加しないと、ディスコミュニケーションが、すれ違いが発生しようがなく、物語も発展しないもの。ただ、 山田が仕事を犠牲にしてまで望んだ「”2人での”楽しい修学旅行」が、チラつくフラッシュモブのせいで満足に達成できていないのを見てると、やはりどうにもモヤモヤしてしまう。

 

・それじゃあまあ、冒頭から行きましょうか。個人の感想です。

 

・京都・奈良、二泊三日の修学旅行開始。開幕早々僕ヤバ関係なくて申し訳ないが、行程的には奈良→京都っぽいのに表記が「京都・奈良」でかつそれに違和感がないの、なんかちょっとパワーバランス感じてしまって悲しくなりませんか。

 

・市川と同じポーズで虚無顔してるバヤシコ、カメラ目線っぽいのもあいまってちょっとウケるな。新幹線乗る前におやつ全部食うのもバヤシコ的には「不自然」判定なんでしょうかね。通学路でペヤング食う女だからこれくらいはするだろと私なんかは思うけども。

 

・車内でのやりとり。今回の2人の会話、ここが8割ですよ。足りん!! もっとイチャイチャしろ! 毎秒「はわわ~ 行動班のみんなとはぐれて2人っきりになっちゃったよ~」ってなれ!! ……カンカンならそれくらいのことしてきそうではあるな。絶対あと尾けられてるし、後が怖いけど。

 

・市川と山田(男)に挟まれた半沢さん、配席が謎すぎる。小林山田萌子は仲良しグループで固まれてるのに、なんだってカンカンのそばじゃなくここにぶち込まれてんだよ。考えられるのは、もともと神崎の席だったけど市川への忠告のために変わってもらった……とかだが、だとしたらなんかズレた方法だと思うし、半沢さんらしいズレ具合だとも思う。

 

・景色にはしゃぐ半沢さん。好奇心が強いんでしょうね。すぐクールビューティーの皮が剥がれるなこいつ。かわいい。この漫画はなんかデカくてカワイイやつとなんかちいさくてカワイイやつで構成されている。だいたいちいかわ。

 

・半沢さんの忠告。色んな意味で恐ろしいことしてんなカンカン。フラッシュモブ画策もそうだし、車内で紙吹雪作ってんのもそうだし。ぶちまけたらどうすんだよ。ぶちくそ怒られるぞ。サポートしてる金生谷さん可愛い。彼女はいつもエキセントリックな女に振り回されている。

 

・それにしても、つくづくカップル成立およびフラッシュモブに対する情熱が高すぎませんか。これは前も感想記事に書いたけどさ、そもそも楽しいことが好きで、学校生活で起きる色んな楽しいことの一つとして色恋沙汰にも注目してるってんならわかるんだけども、カンカンはそこだけ見てるじゃない。しかも楽しみなのが「成立」だけでそのあとはどうでもよさそうじゃない。執念が謎だし怖いよ。そんで自分の恋はどうなのよ。

 

・どうでもいいけど、「今最もマークしいてる…」のコマ、チラ見せ見たときまだベタ塗ってない山田だと勘違いしちゃってた。コメント欄で指摘してくれた人いましたね。

 

・「大勢に背中を押されないと~」。いいですね。煽られてすぐ男の子の顔になる市川もよき。そういや、こういう感じに煽ってくる人はなかなかいなかったな。2人の関係に気づくのはみんな生暖かく見守り、時にさりげなくフォローするような「優しい人たち」ばかりだっただけに、なんか新鮮。

 

・妖怪みてぇに登場する山田。嫉妬心丸出しで可愛いですね。市川が席を変わらなければ、席を倒してできる隙間越しにお話できたのに。どうでもいいけど、山田(男)はこのあたりどういう感情だったんだろう。心底どうでもいいけど。というかいちいち(男)って書くのめんどくせえな。

 

・奈良到着。カンカンが突っ込みに回るとちょっと面白いな。せんべい持って逃げ回ってんのはただ抜けているだけなのか、市川と2人でやりたかったのか判断が分かれるところですね。

 

・東屋で黄昏る迷子の女の子……もといバヤシコ。市川が山田以外の女子に自分から話しかけるの珍しいですね。それも軽口だ。たぶん小林のことを根本的に舐めてんだと思う(失礼)。そんでまあ、班からはぐれてんだから迷子なのは迷子だし。

 

・山田有識者会議開催。オーディションにかける思いは知ってるが市川への想いは知らない小林と、前者は知らなかったが後者には気づいてる市川。どっちか片方だけでは真実に近づけないだけに、両方わかる読者としてはもどかしいですね。ただ、今日の山田がどこかおかしいという事実を市川が知れたことは大きい。

 

・「悔しいなぁ」の市川の顔がめちゃくちゃいいですね。気が付けなかった悔しさと、山田の一番になれてない悔しさ。どちらの悔しさも「そう」なりたいと、なれると思ってるからこそのものだ。

 

・本当に下衆な目線で申し訳ないが、「モヤモヤするってだけ」のバヤシコ、絶壁すぎてちょっと笑ってしまった。あまりにも容赦のない壁っぷり。

 

・バヤシコの班、こう、見た目の治安が悪いな。チンピラ三人と女ヤンキーとギャルだぜ。

 

・市川が「そんなことない」っつったの、山田のことに気づけた→周りが見えてないわけじゃない→班長失格ってことはない……ということだと思うんだけど、なかなかのイケメン発言。それはそれとして自分の班から一人離れるのは班長としてよろしくないよ。

 

・一通り話したらスッキリして、集合写真では元気な笑顔の小林。なに一人で解決してんねん後ろの2人の能面っぷりを視ろあと横のカンカンも無邪気に笑ってんじゃないよお前のせいでいろいろ流れが滞ってんだよと言いたくなるけど、カンカンは自分の青春を謳歌してるだけだし、バヤシコもまあ話した対象が市川で、それでスッキリしたんならいいかって感じだ。抱え込んでても修学旅行を素直に楽しめないやつが一人増えるだけだし、市川に「気づき」を与えてくれただけで大感謝。

 

・山田の心が知りたい。あの人が何を考えていて、今何を思ってるのかなんて、言葉を交わし合ってようやく望めるかどうかなので、どうしたってどっかでお話しなきゃどうしようもないだけに、そうはいってない現状がもどかしい。今回は会話がほとんどなかったし、次回に期待です。翌日に飛ぶのか旅館(ホテル?)になるのか。走り走りだけどそんな感じで。