せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕は放課後誘った』

・最高ですね、ホント。読みながら「さすがにそろそろ付き合うだろう、なんだったらなんで付き合ってないの」と思い出してから幾星霜経ったけど、それでも毎回全然新鮮に最高だって思ってる。

mangacross.jp

・これは前々回から私が勝手に思って勝手に言ってることだけど、山田にとっては先日のバレンタインって結局失敗続きの失敗終わりなんですよ。市川が山田の好意について一歩考えを進めたって点があるから読者の側からすればそんなことはないよって思うけど、そんな人間の内面の変化なんて他人からは知りようがないわけでね。市川と山田の関係においても同じだ。だからやっぱりあれは山田にとっては(どのくらいそう考えてるかはわかんないけど)失敗だったってことになると思うし、私はその認識がちょっと悲しいなって感じてたんです。ただ、一方で、先週分と今週分から見るに、市川が山田からの好意に対する確信を一つ進めたことで、明らかに市川の行動には積極性だとかが生まれてるし、内面はわからなくてもその行動の変化ってのは読者じゃなくても、当然その行動を目の前で見てる山田にだってわかるんですよ。

 

・で、じゃあそこで山田が考えたとき、いったいなんで市川は急にこんな積極的に、不慣れながらもグイッと来てくれるようになったんだろうって原因に想いを馳せたとき、バレンタインデーが思い当たるのって全然不自然ではないと思うんですよ。日付的にはもろ「そう」で、実際間違いじゃないし。それがどういうことかってですよ、山田のなかでは気合いを入れてたけど失敗に終わった「はず」のイベントが、だけど実はそんなことはなかったんだって気づけたなら、そんなに嬉しい事ってないじゃないですか。バレンタインで市川の考えがどう変わったのか、そんな具体的なことは当然わからないけど、とにかく、あの日を境に変わったのだとしたら、チロルチョコも、半分のチョコまんも、手づくりのチョコケーキもあの夜も、うまくはやれなかったかもしれないけど失敗ではなかったんだって、そう思えるじゃないですか。それってやっぱり、喜びでしかないでしょう。今回の話を、私はそういう意味で最高だと思っています。

 

・想像を前提にした話ですけどね。考察っつうか受け取り方、読み取りの面において、いろいろ派閥があると思うんですよ。僕ヤバ。まあ派閥がない作品なんてないだろと言われりゃそうなんですけども、なんせはっきりとは書かない作風なもので、特に山田が何を考えてるか、どう思ってるかについては常に謎が隠れている。モノローグがないのもそうだし、「市川がいない場面の山田」の描写だって極端に少ないもの。内面を読み取れる描写が限定されてるってことは、つまり完璧な読み取りってのは普通以上に不可能なわけで、だから私の感想だって許容範囲でしょう。そういう言い訳。

 

・ポケットからチケット出した下りは、これは手品なのか素なのかって議論が出てきそうですね。手に仕込んでポケットから出したフリをしたのか(図らずも背中と股間でミスディレクションも効いている)、ほんとにカーディガンのポケットにずっとあったのをあのタイミングで思い出したのか。答えなんて今の段階では出せっこないけど、・・・・・・後者で! 映画のチケットを貰う→市川と行きたい→いつでも(図書室でも)話題に出せるようリュックからポッケに一枚移動→移動したことを忘れる、という流れでどないでしょう。

 

・また前置きが長くなっとるよ。時間も無いし、頭っからいきましょう。個人の感想です。

 

・予告であった、冒頭セーター山田。変装としての衣装チェンジ(よく考えたら頭痛が痛いみたいな表現だなこれ)だったのね。胸章はあれ、市川の中学校ってあんなんだったっけ。なんかやたら主張してるので番組の衣装っぽいなとか思ったけど、コロ学はセーラー服だったなそういえば。にしても、ずっとそうだけど完全に高校生以上の出で立ちで、背が高いってのはいいですね。いいんですよ。

 

・即回想。自転車使うのは山田がいないときだけで、もはや山田といないときの方が珍しいってあなたとんでもないことですよ。どう言い繕ってもカップルにしか見えませんが。ただもちろん、自然にそうなってるのと、自然にそうなってるしこの先もそうするけどそれをちゃんと明言化したうえで行うのは違う。主に当人たちにとって。下校においても二人の関係においてもそうですよ、わかってんのか私。

 

・二人乗りについて市川がごちゃごちゃ考えてるときの、山田の意味深な顔。このあとすぐに(わざとらしく)映画の話を持ち出したので、お誘いに関してはこの市川の行動(明言化含む)がトリガーとなったのは間違い無い。たぶんだけど「今日の(最近の)市川がちょっと違う(もちろん良い意味で)」みたいなことを考えてんじゃないでしょうか。

 

・市川に誘って欲しかったのか。もちろんその気持ちがなかったとまでは言わないけど、誘ってくれるのを待ってたとまでは思わないんだよな。単純に臆病故に自分からは言い出せなくて(なんだったらここにバレンタインの失敗の記憶を繋げることだってできるが、それは牽強付会だろうか)、結果的にそう見えるムーブを決めてしまったってだけで。個人の感想です。ずっとそうだけど、あんまり山田をずるい女扱いはしたくないんですよ。

 

・カーディガン市川。かわいいね(はぁと)。大人っぽく見えるかは、まあ、うん。山田はバイト中のおねえの心を乱した罪(いや乱れたかはわかんないけど)があるので、可及的速やかにその写真をおねえに送るべきでしょう。LINE交換してたでしょたしか。

 

・問題の股間をまさぐる・・・・・・じゃなかった、チケットを取り出すシーン。よくないですよ、ただでさえオーバーサイズかつ伸縮性の大きいカーディガンなんだから、ポケットの位置はまじで股間付近になるじゃないですか。というか絵面的にはもろその部位だし。駅でまぐわうな。せめて広めの個室、そう、駅なら例えば多目的トイレに・・・・・・やめろ!!

 

・いやけどやっぱあれだな、前段で「今日見なきゃ」ってしといて、変装までしてあからさま今日見に行きますよってアピったあとに「市川にあげる」してすぐ解散のそぶりを見せるってのは、これは誘われ待ちでしかないな。気持ちはともかくムーブは完全にずるいよ。改札渡るともう勇気をわかせるための時間稼ぎもできないし。「うすうす感じてた市川の積極性を確かめる」みたいなのも考えたけど、いやそれもどうなんだ。根底はどこまでも臆病だとは思ってるんだけどもね。「私が言おうと思ってた」もまあ、信じてはいるけども。

 

・誘ってるときの市川の顔! 誘い文句もそうだが、お世辞にも決まってるとは言いがたいが、そこが精一杯感がでてとてもいいですね。山田の眼には超カッコイイ市川が映ってんだろうな。

 

・本心のモノローグを黒地の白文字。こう、なんかちょっと悪魔のささやきみたいですね。フォントがおどろおどろしい血文字のやつとかなら完全にそれだ。血文字フォントで悪魔のささやきにならない場面はない? それはそう。

 

・悪魔濁川くん、耳がとがってるように見えるのは手癖かな。眼はちょっと鋭くて色気があるというか、もはやなんなんだよこいつ。君オク主人公から連想した市川の内面としてのイマジナリー濁川くんの派生としての悪魔濁川(羽根つき)、パチモンのパチモンじゃねえか。

 

・どうでもいいけど、君オク。原作の「君に届け」とアンデラの「君に伝われ」あたりとまざってたまにタイトルがわかんなくなる。「君色オクターブ」ね。

 

・「飛び級してしまった」が珍しく年相応の感覚が出ててすげぇいい。この程度は慣れてこともなげな山田との対比も含めて。ところで忍びモードってなんぞ。フードかぶってマスク付けてのクリスマスデート最初期のことか。

 

・銀だこバイト、おねえ。あれ、おねえのおねえがでかくないっすか。こんなもんだっけ。なんかおねえを見ては定期的に「でかくね?」ってなってる気がするが、注目すべきはそこじゃないでしょ。しっかし、弟がバイト先に彼女連れで表れる・・・・・・なめとんのかワレ案件だけど、どういう反応するんでしょうか。来週が楽しみ。とりあえずここまで。