せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕は頼りたい』

・ほら見ろやっぱり最終的には甘いやつじゃないか! 思ってた好き避けとは大分違うやつだったけど。

mangacross.jp

・今回から5巻&作中では新学期のスタートだ。学園ものらしく進路がどうこうとかやるんでしょうかね。高校で離ればなれになる云々。そういうのは付き合ってからのお話だよというお話は分かるけど、付き合う前からそれ相当のことするのがこの2人なので……。

 

・「スン……」が普通に市川の自業自得でしたね。本当の意味でやらかしたのはなんだかんだ久しぶりだし、市川らしい失敗だとは思うけど、同時にそもそも失敗が稀だよなと思ったり。今回は本音の吐露というリカバリで事なきを得たけど、いつもはやらかし(市川主観)そのものが山田へクリティカルになってリカバリの必要がないからね。今までは良くも悪くも「すれ違い」だったけど、冬休みを経てちゃんと「ぶつかり合う」ようにもなるよとそういうことかもしれない。

 

・本音がどうあろうと、その行動が人を傷つけるものだったり失礼なものだと自分で理解しているなら、それは当然謝らなきゃいけない。「悪気はなかった」はそのあとだ。悪気がない方がダメなんだよということもあるけど、そこはケースバイケースで。

 

・市川がどういうつもりで先生にああ言っちゃったかは、山田はなんとなく分かってたんだと思う。わかった上で普通に気も悪くして、冷たい態度を取ったんだろう。流石に「市川が一番頼りたいのは私のはず……」はなんか感じが悪いけど、今朝方「山田のおかげで学校が楽しくなった ありがとう」という旨の告白を受けたばかりなので、先生に対する「仲がいいとかじゃ」が本音ではないはずとは思ってたはずだ。ああ、というかそっちもあるか。先生に対する発言が真なら、今朝の告白(山田にとって嬉しかったはずの)が偽となるので、プンスカしたのはそのあたりも理由か。

 

・繰り返しだけど、山田は立ち聞いた市川の発言を真に受けたわけではないと思う。ただ、ちょっとでも嫌な気分にはなっただろうし、もはやそれをなあなあで済ますつもりはないのだろう。今までもそうだった(けど市川が上手いことすり抜けてた)のか、関係が進んでそうしようとなったのかは要考察。だからまあ、どちらにせよ「知ってた」はある程度その言葉どおり「知ってた」ってことだし、同時に「(本音を言ってくれたから)許そう」てことでもあるだろう。それはそれとして山田さん、あなた市川から本音を引き出すのが楽しくなってきてませんか? 気のせい?

 

・前置きが長い! そろそろ頭っからいきましょう。個人の感想、考察です。

 

・骨折で人気になる中学生らしい風景。大丈夫かな足立、嫉妬のあまりわざと怪我してこないかな……。そこまでイカレたキャラじゃないか。

 

・あきたけじろうが上手いこと虫除けになってて、山田まさかここまで考えて……?! ……だとしたら市川に失礼すぎるので却下で。「これ見えるところにつけとけばキモくて女の子は近寄ってこないでしょ」ってことだからな。流石にそれはない。怪我の功名(?)的なあれだとしときましょう。

 

・このあといつかは山田のバックの秋田けんたろうにも2人は気づくはずで、どうリアクションすんだろうか。

 

・案の定市川の骨折を友人に話してた女。初詣のこととか家に行ったこととかは言ってないよね? 大丈夫? 恋愛感情秘密に出来てる? いや、萌子には完全に隠せてないと思いますが……。

 

・山田が市川に話しかけてるとこ、完全に足立の目の前なんだけど、情緒ぶっこわれるぞあいつ。この一話の中で、「女子に囲まれていい気になりやがって……」→「キモがられてる!よっしゃ!」→「けど山田とは距離が近い……?」→「y山田に頼られた!」だからな。これで一緒に帰る2人なんか見たらもう、いよいよもってだ。大丈夫かな。足立は特段好きじゃないけど、嫌な気持ちになってほしいわけでもないので……。

 

・久々の担任登場。2人の仲が近いことを知っているのは職員室ネットワーク(保険医、図書教諭)か、教室の範囲内でも分かるくらい2人がイチャイチャしてるのか。「山田……とか」って言ってる先生の顔が青春に頬を赤らめてるようにも見えてなんかキモいっすね、いや、完全に私が言えたことじゃあないんだけど。

 

・『仲が良い』で山田を連想してるコマ、写ってる全部が可愛いな。にっこり饅頭山田のスタンプがほしい。LINEスタンプじゃなくて、マジのやつ。

 

・はい失言。「僕なんかに(卑下)」+「友人が多いから忙しい(憧憬とある種の僻み)」+「純粋に気恥ずかしい(照れ)」のブレンドだと見た。山田の「スン……」は冒頭でさんざっぱら書いたので割愛するけど、まあ怒るよね、だ。

 

・変に自分を正当化しないのはいいことで、そして「『行くも』戻るも自分次第」と考えられるのは成長ととってもいいだろう。昔ならたぶん「終わりだ……」で止まってた。それにしても、「冬休みに少しだけ距離が縮まったような気が」ってお前。『少しだけ』?『気がしてた』? ちょっと何言ってるかわかんないんですが、クリスマスと正月の記憶飛ばした?

 

・わざわざ目があってから「スン……」ってするの、「私は気を損ねているが?」アピール感があってめんどくせぇ~!!ってなるけど、たぶんうがち過ぎだし、そもそも今回悪いのは市川なので……。おそらくは純粋に心配でどうするか見てたけど、目が合っちゃったら「スン……」とするしかないからそうしたってことでしょうたぶん。

 

・原さんは回避。よくやった! なんなら今回一番のファインプレー! 危うくこじれまくるところだった。霊感なのかカケラでも根拠があってのことか知らないが、ほんとよく回避できたなと感じる。また山田が人殺しの目をするところだった。くわばらくわばら。

 

・足立にお願いする市川。山田以外との関係も変えようとしてるのがいいですね。市川自身の成長譚でもあるのだ。こうなると山田の成長も読みたいんだけど、書かれるのだろうか。

 

・よそ行きの笑顔で足立に頼む山田。良い子だ。良い子だけど山田さん、あなた作り笑い下手くそだっけ? いや、簡単作画だからわかんないんだけど、擬音が『ニコォ……』ってあんまり綺麗じゃない気がして……。

 

・下校時間まで来るともはや当初の怒った気持ちも消え失せてるだろけど、しかし「スン……」を継続する山田。ある種のこだわり? 信念?を感じる。ケジメではないが、やはりなあなあで元サヤは望んでない。市川に対してここまでチョロくない山田は久しぶりだ。

 

・ごめん→なにが? こ、こわい。山田が家で怒られるときとかこんな感じなのかな。そして「なんだっけ」じゃないよ市川。

 

・なにが「ごめん」なのか、市川の何が良くなかったのかをちゃんと言わせる。市川には厳しいようで優しく、自分自身には厳しい行動だ。だって仲直りしたくないわけがなくて、それを左右するのは自分で、山田の感情自体はそれを許してるはずで、だけどそうしないのは紛れもなく自分への厳しさだ。甘さが無くて立派だし、ある意味青春だなとも思う。ここまでちゃんとした人間関係は。

 

・この山田の持つ厳しさというかこだわりは『市川だから』なのか、それとも『友人関係全般でそう』なのかはまた時間がある時に。

 

・市川謝罪タイム。内容はまあ、山田も読者も「知ってる」だ。こういう方向の本音を出したのは初めてだろうか。原因をはっきりさせての仲直り自体初めてだし。あれ?そういえば仲直りのハグはしないんすか山田さん。

 

・知ってる、を言うがためにそこまで近寄らなくたっていいじゃないですか。耳に息なんか当てちゃってこの……。いい笑顔だから許すが……。

 

・一日冷たい態度が我慢できたの、朝のハグで市川分を大量摂取してたから、とか考えたけど、これはちょっと解釈をオモシロに振りすぎですね。

 

・この帰り道が例の手を繋ぐツイヤバだろうか。仲直り後すぐさま「足立に話しかけるなよ」とか言ってる市川、お前が彼氏ヅラしてどうすんだという気持ち。というか、お互いに彼女ヅラした女と彼氏ヅラした男が並んで下校してるのに、この2人をまだ『付き合ってる』で形容できないのはなんでなんだよ。起こるぞ。

 

・扉絵来たので追記していこう。ちょっとだけね。

 ・マジかこの女……。放課後まで怒ってるとは確かに思ってなかったけど、待ち伏せまでしてたとは……。いや、考えてみれば当然で、怒っていないからこそ待ち伏せするのだ。仲直りしたいからこそ、この不和が日を跨ぐことなんて許さないでしょう。そう考えるとあれだな、つくづく原さん回避はファインプレーだな。仲直りしようと策を立ててたところにそんなんされたら、山田だってワンチャン怒って帰っちゃうよ。いやまあ、それでも翌日には仲直りするとは思いますけど。

 

・ということはあれか、下駄箱で「スン……」となる直前のあのちょっと驚いたような顔も演技が。お前はいい女優になるよ山田このやろう。市川の謝罪を誘う『隙』をあえて見せたということで、たぶん似たような駆け引きが格闘漫画にある。なんなら毎試合ある。私は詳しくないが。

 

・ところで、明日からは誰にノートのコピーを頼むのだろうか。誰にっつーか、山田と足立のどちらに、だが。正直、お願いだから足立であってほしい。好きな子から頼まれた仕事が、その理由からなにから方便だと気づかせないであげてほしい。いや、山田の文字が汚いのは間違い無いでしょうけど。勝手な感傷を持ち込んでいる自覚はあるが、当て馬的なのは見てて「うぅ……」ってなってしまうのだ。

 

・今回の山田の態度、昼に更新した感想の内容から分かるとおり、私はどちらかというと「ケジメ、筋は付けたかった(私なりの語彙なので山田のイメージにはそぐわないのは勘弁)」が主で、市川が本音を語るのが見たかったとかは副だと考えてるけど、当然逆の意見もあり、考察の場においてどちらが正とかはないです。個人の好みによる得手勝手で解釈する部分だと思ってて、私は筋を通して『ちゃんと』関係を育んでくのが読みたかったからそう読んだし、そうじゃなかったらそうは読まなかったと思う。

 

・次回更新は12/8! 単行本作業だろうが、久々に結構空くな。といっても3週間だから月一更新の時よりは短い短い。どっちかって言うと3週間後にはもう12月に入ってるという事実の方が私は怖いよ。次回予告はさすがに後日だろうし、感想ここまで。