せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕は入れ替わってる』

・今回はそれほど二人の絡みはなかったな、というのが第一の感想。もちろんそれだけを目当てに読んでいるわけではないからいいのだが……とか思ってたけど、自分が間違ってました。詳しくは後述。

 

mangacross.jp

 

・襟ぐりに米粒ついてたの、ジャージに顔を埋めて匂い嗅いでたからだな。今回のハイライト。口元の米粒が移動してる。市川が図書室に来たとき山田が『ばっ』てしてたのは、つまりそういうことだろう。割と山田も変態気質。

 

・市川も気になってた、『山田がどのタイミングで気づいたか』問題、全読者が気になるでしょう。加えて、一週間前の会話(彼ジャージ着たい)を覚えてたかどうかも。

 

・最後の方、市川が入れ替わりに気づいてなかったフリをした理由が、イマイチ初見だと分からないな。分かっててジャージを着てたら気づかないフリもやむを得ないだろうけども。

 

・頭から行こう。『彼氏とジャージの貸し借り』の話で、『同じクラスだったら〜』の仮定が出てくるの、同じクラスの市川とのこと明らかに意識してるだろ。なあ。そうじゃなきゃでない発想……とまでは言わないけども、そうだったら出やすい発想なのは間違いない。そんで、『吉田さん薄々気づいてる説』が頭にあるせいで、山田がツッコまれてるところの吉田さんの微妙な表情に勘ぐりしちゃうな。どういうそれで思い出したけど、Twitter更新の『闇の能力者』よりは後のようですね。

 

・相変わらず自己評価が低い市川。予告のコマでも出てたけど、ビッチさんも小林もそんなこと言わないだろう。たぶん。「くさそう」て。保健室の回みたいに、山田のジャージを着たい衝動に抗う市川。確かに、分かってて着るのは相当厳しい物がある。山田の方が気づいてて着たのかは、ちょっと断定は出来ない。

 

・足立に気づかれるのを阻止しようとする市川。まあ、足立の気持ちを知ってる市川からすると、前に行ったときに視線が想い人の方を向く可能性が高いと判断したのか。モノローグの通り、一番気づかれたら厄介なのは間違いない。

 

・公衆の面前でバッチリ目を合わせる二人。前言撤回、今回もイチャイチャしてたわ。

 

・給食の時間の山田(+小林)三コマ。心なしか、胸の『市川』の字を隠している様に見える。となるとこの時点で気づいてた……?

 

・P8の『食った食った』のコマ。はい山田の口元に米粒ついてますね。これは初見では見過ごす。見過ごした。

 

・冒頭でも書いたけど、山田が『ばっ』てしたのは、市川のジャージに顔を埋めて嗅いでたからでFAだろう。最初は『市川』の字をまじまじ見てたくらいかな、と思ってたけど。自分が着てたから、返すにあたって変な匂いしてないかの確認……みたいな自分に対する言い訳とかしてたら最高。それにしたって男子のジャージですよ山田さん。

 

・「市川ずっと着てなかったけど〜」発言。ずっと見てたということを自ずから白状してる。気付け市川。その『ずっと』の始まりが、山田が気づいた時なんだろうか。そうなると、授業中には既に気づいてたのでは……?山田からすれば、市川が率先して前に出るタイプじゃないことは分かってるだろう。さほど不思議そうな顔をしていなかった(いちいちそんな反応するか?という意見もあるだろう)ということは、市川の思惑も気づいてた可能性。仮定に仮定を重ねてる。入れ替わり関係なく、前に出た市川を見て「(寒いのにジャージ着てないなぁ)」と思って、そこから見るたびに「(まだ着てない)」と思ってただけかもしれないし。

 

・「なんかご飯つぶ付いてる」。口元に手をやったりの山田の反応からして、やっぱり顔うずめてただろ。そうとしか考えられなくなってる。いや絶対そうだって!最後のコマの山田、この目をぐるぐるさせた表情、初めてじゃない?いつもは『嬉し恥ずかし』みたいな表情が多かったけど、今回は純粋に『恥ずかし』が出てる。市川にバレそうになったのと、あとは自分がしてたことを思い返してだろうか。そうなると嗅いでたのは無意識のうちに、だ。ともかく、これで二人は互いのジャージを嗅ぎ合った仲である。一瞬『脱ぐときに付いたのでは?』と思ったけど、米粒は表側についてたので却下。

 

・気持ち悪い考察をしようか。市川のジャージに付いてた米粒の位置からして、首にあたる辺りを山田は『前から』嗅いでいた。一方、一巻の保健室回で市川が嗅いでたのも大方その辺りだけど、彼は『後ろから』。絵が描けないのがもどかしいけど、二人が正面から抱き合ってる図になりませんか?なるんです。市川は山田の後ろに顔をまわし、山田は市川の胸〜首に顔を埋める。身長差は逆転する形になるけども、ちょうど『君オク』表紙の身長差だったらそうなるかなって感じ。一巻以上越し(作中時間で言えば2〜3ヶ月か?)のハグが完成した。完成したって言ってんだろ!!

 

・まだ気持ち悪い話をします。市川のジャージについて、市川は持久走の時はジャージを脱いでいたので、多分着替えてからグラウンドまでの移動の間しか着てない。対して山田は4時間目〜給食と、たぶん二時間あまり着ているので、実際は山田の匂いの方が強いんじゃなかろうか。しかし、自分の匂いはみんなあんまり気にならないのと、初期の『シャツ透け』回で無臭のはずの市川の扇子を『良い匂い』と表していたので、ジャージはさぞ『良い匂い』がしたことだろう。あまり市川が着ていないということは、汗の臭いも付いてないということだ。

 

・一読したときは何となく薄味だな、と思ったけど、自分の目が節穴なだけだった。猛省。やっぱり何回も読まないと分からない。

 

・今日夜の一枚絵は、願わくば市川のジャージを嗅ぐ山田の図でありますように。答え合わせを求めているわけではなく、その図が純粋に見たいだけという、一読者の完全なわがままです。とりあえず昼はここまで。

 

・以下加筆。一枚絵が更新された。

 ・もはや言わずもがな、犯行の直前だろう。ここまで提示されて、まだ嗅いでいないとする奴がいたら根拠を教えてほしい。MK5(マジでクンカする5秒前)。周囲に誰もいないことを確認し、おもむろにジャージに顔を近づける……。どれくらいの時間が経ったかは(たぶん山田も)分からないけど、扉が開く音が頭に飛び込んできたから、急いで顔を離して取り繕う山田。ここまではバッチリ情景が浮かびました。

 

・『逆転される山田』とは……?一瞬考えて、とりあえずの解を得た。つまりこういうことだろう。

 

・市川の下手くそな演技(気づいてないふり)を山田は当然見透かしてたということだ。その上で「市川ずっと着てなかったけど〜」発言をし、愛しい市川の愛しい反応を楽しんでいた。こうなると、授業中の市川の行動、視線の意味も山田は気づいてたと思う。市川の反応を楽しむ山田だ。ともかく、市川としては山田がいつ気づいたか知らないけど、山田は市川が気づいていたことを知っている。理解の差と、そこに存在する精神的優位。だけども、市川に米粒を指摘された。人のジャージを嗅いでた、恋心が発露したことにより生まれたそれは、溶けたチョコレートよりも露骨な物証。まあ、バレたらかなり恥ずかしい行為で、その羞恥心は山田にはあった。市川は結局気づかなかったけど、それを山田は知る由もない。『たぶん』気づいてないだろうけど、『もしかしたら』気づかれたかもしれない。そう考えただけで、とても優位に立てたものじゃない。そういう意味での逆転。

 

・大体、市川は気づいているのにジャージを着ていないのに、自分(山田)は気づいた上で着用し、あまつさえ匂いまで嗅いでいる。口元の米粒がくっつくくらい顔を押し付けて。『恋愛は、好きになった方の負けである‼︎』とは、どこぞの恋愛頭脳戦の受け売りだけども、この一件だけを見ると明らかに山田の方が市川のことが好きだ。

 

・実際は、市川は過去に山田のジャージを嗅いだことがあるのでどっこいどっこいなのだが。不可抗力になったのは結果論で、ジャージに手を伸ばしていたのは揺るぎない事実である。

 

・山田がいつ気づいたか問題、もう『市川が前に出たタイミングでもう気づいてた』でいいでしょう。そう考えた方が心が潤う。P5〜6の、市川の頑張りを見つめる山田の顔よ。そしてそうなると、山田はやっぱり名札の『市川』をそれとなく隠してる。それは誰かに見られたら嫌だからとかではなく、誰かに見られることで『市川』が嫌な気分になるのが嫌だから、だろう。

 

・P9。山田が名札を隠しているコマが市川の回想で使われたということは、それを見ていたということになる。それを見たとき、隠そうとしているのを見たとき、市川は「(既に山田は気づいているのでは…?)」と思ったんじゃないだろうか。市川にとって、山田にとっての自分評は常に考えうる限り最低のところに置いているはずだ。最低といっても、『今までの山田の行動から考えて、少なくとも友達と思ってくれているようだ』、ぐらいにはなっていると思う。ただ、異性である自分のジャージを着ても平気な顔をするほどとまでは思っていなかった。事実、想像上の山田は市川ジャージに気づいて眉を潜めている。それなのに、『気づいているけど脱ぐそぶりも見せず、いつも通り楽しそうにしている』かもしれない山田の様子を見て、この『かもしれない』が本当だったら、自分が思ってたより山田と親密になれているということになり、その可能性に胸が高まったのではないかと妄想する。

 

・以上、今日の感想終わり。行動的に山田が一歩踏み込んだところにいることが分かった回でした。最高。