せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕らは約束した』

・「豚野郎」発言は根を引かず、豚野郎も多少釘を刺された程度で推しや周囲にまで垢バレは及ばずと、僕ヤバらしい優しい世界だった。しかしあれだな、一人称「僕」といい、めんどくせえオタク仕草といい、メンタルの弱さやらリテラシーの低さやらなにやら含めて、デレステの夢見りあむみたいな女だな→香田ニコ。綺麗に猫を被れる夢見りあむ。

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・完璧じゃない「”山田”杏奈」を知ってるから(モデルとしての”秋野”杏奈しか知らないあなたと比べて)「勝ち」だとか、「”人がたくさんいるところでは”距離感に気をつけろ(人がいないところではOKだし、距離が近いことそのものは無問題)」とか、山田との関係に超前向きになってる市川がいいですね。特に前者。豚野郎事変の最初の方では、豚野郎のような”秋野”杏奈のファンと、”山田”杏奈と親密な仲になれた自分個人を比べ、その境遇の幸運さに罪悪感を感じてた(私見です)けども、それを乗り越えている。

 

・罪悪感を感じるべきではない……というわけではなく、確かに市川のポジションはファンからすれば羨ましいものだけど、市川は市川で山田と親密である分そこらのファンのように無責任に推すこともできないし、事実としてその責任に見合った行動を悩みながらも振る舞い、時には今回のように山田にすら注意をすることで、結果として山田本人のみならず周囲の人間(女友達、親、マネージャー……はまだか)に認められているのだ。幸運であることは否定しようもないが、さりとてくじ引きの結果として山田の隣に居座っているわけでもないのだから、罪悪感など感じるだけ、認めてくれた人たちに失礼な話である。

 

・春休み編は今回でぬるっと終了。イベントとしてはえぇと、市川の誕生日からのお泊り、友達との花見を挟んでスマホ紛失騒ぎに豚野郎事変か。お泊りとスマホが濃かったな。ピロートーク(おおげさ)も親への表明も、付き合ってないうちにするもんじゃないですからね普通。

 

・次回から3年生編! よし、じゃあ完結はまだまだ先だなという安心感と、おいまだ付き合わないおつもりですかという野党のようなヤジが同時に浮かんでくる。両片想いが両想いになってからすら長いぞもう。

 

・時間がないのでさくっと頭っから行きましょうか。個人の感想です。

 

・前回の続きからそのままスタート。つまりは暴言リフレイン。「豚野郎ですか?」て。気づいた瞬間口に出しちゃうのは探偵向いてないよ市川。予告で出た時点でも言われてたが、豚野郎の動揺はネウロで見たやつだよ。笹塚刑事の名前を聞いた情報屋のあれ。ビルから宙づりにされた記憶を思い出して震えてるやつ。リアルでもたまに交流のある推しの前で裏アカ暴露を仕掛けられるのはビル宙づりとさほど変わらないと……ホントか?

 

・暴言の衝撃は、少なくとも山田の頭からはラーメンの到着により消し飛んだようで。よかったよかった。ここでこじれてたらどうしようかと。そして謎に挟まるロットルール解説。良くは知らないが、普通に食ってりゃ間に合うもんじゃないんですかねこれって。知らんおっさんよりもはやく食い終わる山田がヤバいのはなんとなくわかる。

 

・ニコさん(豚野郎連呼はちょっとあれなのでニコさんと書きます)はまだ垢バレの衝撃から立ち直れてない模様。味が濃い系のラーメンなのになんの味もしてなさそうでなにより。推しとの食事が急転直下で地獄の逃避行だ。かわいそー(笑)。というかその推しもさっさと食っていなくなったし。裏アカウントでの迂闊な発言に対する禊(作品としての。ヘイトコントロールとも言う)は、この一連で済まされた感じだろうか。

 

・俺も秋野杏奈のファンなので。ニコさんが同担拒否じゃなくてよかったね。地獄から戦場にステージがチェンジするところだった。というか、市川も秋野杏奈を推してるとわかった瞬間に推し語りを始めたので、なんなら同士に飢えていた可能性がなくもない。仕事場ではよわよわなところは見せていたが、ドルオタ的な側面(豚野郎)はそこでも隠し通していたとしてもおかしくないだろう。とはいえ、好きなものについては語らいたいのが人間だ。抑圧してればなおのことである。

 

・山田は完璧なんかじゃない。そのことを知ってるから俺の勝ち。ここの勝利宣言いいね。推し語りに対する回答と考えたら、こう、好きな物の話してるのに急に知識マウント取り出すくそウザイオタクみたいでちょっと面白いし、推しを見る視線とプライベートを含めた素を見る視線は勝ち負けで測れるもんじゃないだろとも思うが、まあいいでしょう。実際市川もどこかの時点までは山田のことを「完璧」と捉えていて(と、私は思ってる)、数多の経験から「完璧じゃない」にたどり着いたのだから、豚野郎の居る位置は昔自分がいたところだと思えば、俺の方がって気持ちが湧くのも無理はない。ところで、店から出て山田を見つめる市川(P5左下)、めちゃくちゃ可愛くないですか。同じページの市川を見つけてニヘラってる山田も。この表情変化も見飽きませんね。

 

・あべこべの靴。こう、市川から自分に伸びてる矢印は絶対にスルーしないという気概が感じられますね。よう気づくわ。キャウキャウしおってからによ。

 

・推しの新たな一面が知れると……嬉しい!!! 香田ニコ、リテラシーは低いしメンタルクソ雑魚のめんどくせえオタクだけども、大事な心根は失っていないオタクでなによりだ。それすら消えたやつはね。こう、ファンかくあるべしみたいなこと表明したくはないけどね。ね。

 

・ニコちゃんさん。「好き」から互いに猫被ってたけど、ある程度は仲良くなれたということで、一件落着一件落着。私はとりあえず豚野郎のアカウント消せとは思ったけども、山田(推し)と距離の近い市川から釘を刺されたし、まあいいんでしょう。ああいうのを発散する場所もメンタルが不安定な人間には必要だ。それに、山田ともうちょっと仲良くなればちょっとはマシになるでしょう。だから適切な距離がどうこう言わねえでまた飯に行くんだよ豚野郎が!めんどくせえねこのオタク!  いよいよりあむみてぇなキャラだな。

 

・LINE交換。ここの山田、「女子とあっさりLINEを交換してる」「それもたったいま自分が降られた憧れの先輩と」で二重の嫉妬がかかってそうで、ちょっと珍しい。

 

・肩に頭を乗せるんじゃない。というかあんたらの身長差だから肩っつうか頭を寄せ合ってるようにしか見えんよ。なんにせよ、こう、謝罪のタイミングでこういうことするの、無意識だろうけどずるくて好き。まあ謝罪っつってもホントに謝らなきゃいけないやつじゃない(許しを必要としない)からいいんだけどさ。

 

・人がいるところでは距離感に気をつけろ。市川が真剣に注意するの珍しいですね。人がいなけりゃいいんだな!って冗談は置いといて(すでに人目がないとこでは好き放題してるしね)。後ろに香田ニコの広告があるのは、裏では豚野郎な彼女(いよいよヤバイ罵倒だなこれ)も、広告のなかはもちろん、プライベートでも多くの人の眼があるところでは「香田ニコ」としてふるまっていて、それは駆け出しとはいえ有名になり始めた山田にも同じことが必要だよってことだろう。

 

・ある意味、自分の職業を理由に突き放されたようなことを市川に言われたわけだけど、直近のこともそうだが、あべこべの靴からどうやら今日もなにかの心配をかけたらしいということは山田にも理解できて。寂しいけども頷くしかない。「大人」ってワードもそうだが、初めて市川が山田の家に行ったエピソードを思い出しますね。知らないうちに迷惑をかけて、いつか大切な人にも嫌われてしまわないか怖いって独白。そういう不安がなくなるように、心配も迷惑もかけないように、もっと大人になると。山田はそういう道を選んだのだ。適切な距離感はその一歩である。

 

・シームレスに新学期。萌子さんあなた、花見のときも思ったが市川に馴れ馴れしくしすぎやないですかね……。山田がいるから市川は勘違いしないが、いなかったら大変なことでしたよ。山田との関係がなきゃ距離も近くないって? それはそうだけども。

 

・運命のクラス替え。所詮は狭い世界だから……と、「別のクラスになっても関係は続けられる」という希望で予防線を張る市川がいいですね。「そうなってもしょうがない」じゃなくて、「それでも問題ない」なのだ。

 

・同じクラスでしたー。まぁね、そりゃ(漫画的に)そうだよね。山田が飼い主が帰ってきた大型犬みたい。適切な距離感はまぁ、目を瞑りましょう。見ろこの市川が入ってきたときの山田の嬉しそうな顔。前のクラスだと山田と市川の関係はわりと一部しか知らなそうだったが、これのせいで新クラスでは周知

 

・ザ・ギャルみたいな二人組と、ヤンキーっぽい三人組。若干特徴的なキャラデザだし、ここで顔見せたってことは三年生編で絡んでくるのだろうか。これは勝手な予想だが、ギャル二人組と萌子の折り合いはあんまり良くなさそう。

 

・ところで、クラス割のコマの市川の上。い、石室くん! 石室くんじゃないか! じゃあ3年生編のどっかで出てくるってこと?!!??? えぇと、同じマンションで親同士が仲いいんだっけ? なんか今後関わってきそうな情報だけ投下して虚空に消えたのかと!!! 初登場から3年近く、ようやく名前だけでも再登場してくれて私は嬉しいよ。 その存在感の薄さとは裏腹、当ブログではわりと名前を出してきましたからね。主に「再登場するかな」「しねぇな」「なんだったんだアイツ」的な感じで。そんでシレっと足立は別のクラスになってるのね。あとのイツメンは萌子以外は不明と。3年生編も楽しみですね。じゃあ、そんな感じで。