せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

220501日記 頑張って起きたというだけの話

・GW入ってんじゃん。忙しさにかまけて日記を大幅にサボってたわけだけども、一方で今年のGWは(緊急事態が発生しない限り)10連休を決め込んでおり、じゃあ流石に日記に手を付けないわけにはいかないよねってそんな感じ。ちなみに前回の日記からは三週間近く経過しており、空きすぎ。しゃあねーだろ忙しかったんだから。まあ僕ヤバの感想は今までどおり当日中に更新していますが。優先順位優先順位。ちなみにGW入ってすぐの昨日と一昨日は私用が忙しかった。

 

・夢の中で夢に気づいたとき、例えば明晰夢っつってその夢のなかで自由に動いたり、あるいは意識して夢から目を覚ましたりするって話をよく聞く。私の場合、「これは夢だな」と気づくところまではたまにあるのだけど(おおむね昼寝とかの浅めの睡眠のとき)、そこからなかなかそれらの行動に移ることが出来ない。夢を操ることはおろか、目を覚ますことすら難しい。そもそも「夢っぽいな」と気づいてもそこから確信に至れないというか、どんなに疑わしくても「(けど今私は目を覚ましてるしな)」と思ってしまう。夢の中ですでに「起きて」いるのにさらにここからどう「目を覚ます」というのか。「居ながらにして夢に気づく」、無意識世界で意識を得られるというある種の特権を幾度も掴みそこね続けてきた私だけども、つい昨日、初めて「これは夢だ」と気づき、そのうえで意識的に目を覚ますことに成功した。感想としては、しんどかった。ただ目を覚ますだけのことが。

 

・その前の日、つまり一昨日はそこそこ夜更かしをし、かつ不快ではないが快適とまでは言えない環境で睡眠を取っていたので、家に帰って連休前の諸々を終わらせた私は、昼過ぎから愛しの布団に包まれていた。怠惰ゆえではなく、純粋に必要としての睡眠だという意識があったから、いつもの罪悪感やらに邪魔されることもなくスムーズに眠りについていた。

 

・夜の駅だった。いつも使っている大きな駅ではなく、田舎の、道路と線路に屋根のついたホームが挟まれている、改札もないような小さな駅だ。私は家に帰るためにその駅で電車を待っていた。この駅では上りも下りも同じホームに入ってくるらしく、初めてこの駅を使う私は、電車が入ってくる時間でそれが乗るべき電車か否かを判断しようとしていた。

 

・待っている私に、不意に外国人風の男が話しかけてきた。なんでも最近起きたとある大きな事故について、他人の意見を聞きたいようだった。私は答えるつもりだったけど、男の言葉は拙く、紡ぐペースも遅いため、質問が核心に触れる前にホームに電車が入ってきた。夜は遅く、乗り過ごしたくなかった私は、時間を確認しないまま、外国人風の男の横を通って電車に乗り込んだ。男も同じ電車に入ってきたが、質問の続きを私に語ることなく、別の車両に移動していった。

 

・電車が走り出したとき、ふと扉の上に設置されている電光掲示板を見ると、行先は真逆だった。乗る電車を間違えたのだ。私は焦って、スマートフォンで今の時間を確認して、そこで気づいた。こんな夜なわけがない。そもそも私は家にいた。そう、これは夢だと気づいたのだ。

 

・夢の私は乗る電車を間違えたのだから、それにふさわしい焦燥感が湧いてくる。夢に気づいたところで、それは消えなかった。だから、逃れるために目覚めようとしたのだけど、どうやって? 「私」はすでに起きているのに、目を開けて、今の時間を確認しているのに、これ以上どう目を覚ますのだ? 意識は今、ここにあるじゃないか。その自覚は、これは夢だという確信から私を引き剥がし、乗り間違えた焦燥感に押し付けようとする。

 

・「だが」、今はこんな夜のはずがないし、電車に乗る理由もないし、さっきの駅は聞いたこともない名前で、行先に表示されている駅名も同じくなにひとつ知らない。意識があるからこれが夢だと信じられなくなるのと同時に、意識があるからそれらが夢の産物だと正しく把握できるようになっていた。

 

・結局のところ、私が取れた方法はひとつで、とにかく目を開けるというものだった。夢の中では開いている瞼を一度閉じ、再度開く。簡単に書いたけども、目を開くには渾身の意識が必要で、ようやく現実を、枕元から見る自分の部屋を収めた視界は、赤と緑にチカチカしていて、まるで壊れた映像を視ているようだった。外はまだ明るかった。