せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『山田は僕を』

・来週! 来週はやく! カムヒアネクストウィーク! マジデ! ゴショウダカラ!

mangacross.jp

・『「勘違いしてもいいよ」→甘泣き→慰められたところでハグおねだり』のコンボは強いな! 意図とかはないんだろうけどさ! たぶん! これはずっとそうなんだけど、あんまり山田を「ズルい女」扱いするのは解釈違いで、一所懸命やった結果偶然それっぽいムーブになってるだけという学説を支持してるので、この徹頭徹尾「勘違い」を潰す(あるいは「”勘違い”」をさせる)一連のコンボも都度都度でやれる精一杯がそう見えただけだと理解している。それはそれとして「もう一回して」には「こ、この女・・・・・・」になったけど。

 

・市川が今までも感じていた「可能性」が、市川のなかで「可能性」どころの話じゃなくなりかけてきて、それはこの夜のことだけじゃなく、山田自身が「上手くできない」と評したチロルチョコ将棋やらなにやらのあれこれも作用しているってのがいい。もっと上手いやり方はあったのだろうし、実際それぞれの単体では市川を「”勘違い”」させきることはできなくて、だから山田は涙を流したのだろうけど、しかし全部無駄ってことは、きっとなかったのだ。どこまでも上手くいかなくっても、報われたっていいのだ。しかしあれだな、ここまでやってようやく「”勘違い”」なのだから(いくらまわりくどかったとは言え)、市川の土俵際の粘りは凄いな。

 

・「ス」の下半分でハートの形。誰が予想できんだ。天才がよ。試作会のときの「キ」とあわせての「スキ」で思考をロックされてた人が大半でしょう。これあれなんかな、ハートの形で渡してからの「勘違いして良いよ」だから、山田はそれ(「ス」の下半分でハートの形に見えること)を込みで渡したってことなんかな。うーん。少なくとも即興だよな。前もってプランの一つにしてたってことはなさそう。勘だけど。というか、なんだったらそんなつもりはないまであり得ると思っている。

 

・そういや、金曜日なんだよな。ツイヤバの表記を本編にも持ってくるのなら、2/14の金曜日のはずだ。今回の「”勘違い”」を受けて市川が行動するのかはわからないけど(いや、二週連続更新だし、メタ的にもなんかしら決定的な行動を起こすとは思ってるが)、それは週明けなんかな。滅茶苦茶懊悩する週末になりそうだな、二人とも。

 

・前置きはこのくらいにして、頭っから行きましょう。個人の感想です。

 

・さあ始まりました僕の心のヤバイやつバレンタインデー編、その延長戦にして大一番、ここが二人の天王山。時刻は19時26分、山田杏奈はセコンドにわん太郎を連れ、市川宅正面に入場です。どうでしょう、心なしか緊張しているようですね。どこかためらいを見せています。少しくらいならかかった方がいいかもしれません。

 

・冗談はさておいて(初読から時間が経ってるのでこういうことを書く余裕が出てます)、夜。19時半は中学生の外出にはギリギリくらいの時間……だろうか。都会は明るいから別にいいのかな。わん太郎に軽く挨拶してる市川かわいい。もごもご言い訳してる山田も。なんたる方便。ところでこれは霊感ですが、今までの散歩でも何度か「会えないかなー」って市川家の前通ったりしてたんじゃないですかね。とっくのとうに家の場所は知ってたわけだし。今の子はLINEがあるからそうまでして会おうとしないという話も聞いたことがあり、なんもわからん。

 

・「ちょっと語ろ」ですって。若干ふざけた風の言葉回しにそこはかとなく緊張を感じて非常に健康にいい。山田、たぶん今日は市川といる間ずっと気を張ってるんだろうな。そんでリードのやり取りのとこ、家族か? もう。新しいペットを向かい入れて、飼い犬経験者の嫁と未経験の旦那か?

 

・「ギャンブルしよ」のとこの市川の顔が面白い。そんなずんぐりしてなかったろ。で、あれか、ギャンブルだから藤原竜也か。最初どういうボケかわかんなかった。

 

・苦いコーヒー渡したのは、チョコに繋げるための山田の策略か……? わからんが、まあ否に立つわ。作為を疑うのは楽(だし面白い)で、だからそういう考えに寄ってしまいがち。

 

・山田、なんか変。図星!図星突かれた側も突いた側も可愛い顔してるっていうか、最近市川の顔がたまに女子っぽくなってない? 今回の告知絵とか、TSUTAYA大賞のときのカラーとか。このコマはクマ(?)が下まつ毛に見えたからなんだけど。

 

・ベンチに座っておしゃべり。図星を突かれたせいで足がせわしなくパタパタしてる山田。かわいいね。一番聞きたかったことを聞いたときには両足が上がってるし。かわいいね。平静を装えない女。

 

・市川はチョコもらった? 教室に図書室に帰り道に、ずっと一緒にいて知らないわけがなかろうに、しかし自分に不利な可能性を捨てきれない臆病さ……なのか、自分のチョコがどう受け止められてるかの確認なのか。後者が大きいんだろうけど、市川の返答はNO。どこか残念そうな山田の横顔だ。

 

・市川がブラックコーヒーを苦そうにしてるのに気づいたの、自分の「義理チョコあげないことにした」発言に対する反応を読みとるために表情ガン見してた説。甘いもの苦手云々はクリスマスの時の嘘だったが、あのカフェでは山田は嘘に気づいてなかったのだ(じゃなきゃ今日ブラック渡さないでしょう)。対面に座ってたのに。それがこの瞬間に気づいたの、観察をしてたとすれば得心がいく。「作者のひと考えてないよ」案件かも知れないけどね!

 

・市川が素直に嘘を白状したの、成長。前に自分の嘘で泣かせちゃってるからね。

 

・やっとチョコを取り出せて、今日一日ずっとこれを渡したかったことを知ってる読者側からすると、震える言葉と手にこっちまで緊張してくる……とか思ってたら、つい臆病風に吹かれる山田。半分食べたとこ、臆病に耐えかねて「みんなご存じ食いしん坊の山田」を演じちゃったんだろうな。道化というか。こんな夜まで引っ張って、連れ出して、好機と見て、それなのに「スキ」の半分すら渡せられなかった気分はどうだ。いやぁ、そこから出される「勘違いしてもいいよ」、胸が苦しい。涙目じゃんもう。山田の理想がどういう風だったのかは知らないけど、少なくともこれを言うことではないと思う。

 

・市川はずっと「勘違い」をしないように自分を律していて、それは言葉にも表れている。表れてるんだから、山田がそれに気づいてもおかしくない。思うに、山田はそれをわかったうえで、迂遠なやり方では市川は崩せないと理解したうえで、それでも市川に「”勘違い”」をさせたかったのだ。自分の手で。俗な言い方だけど、市川を攻略したかったのだろう。

 

・泣き出す山田。チロルチョコもチョコまんも数に含まれてない、用意したチョコは下校になっても渡せない、ようやく渡せたのも半分だけで、その原因は自分自身の臆病さ。そもそも山田どちらかと言えば楽天家で、上でも書いたけどなんらかの「理想」「こうなったらうれしいな」があったはずなのだ。そこと現在とのギャップを考えると、感情が溢れてしまうのもね。違う市川、味じゃないんだ。あとチビチビ食べるな。勿体ないのはわかるけども。まあ、わざわざ立って励ますのはほんと成長したなと驚くことしきりだ。

 

・褒めるときつい「普通に」って言っちゃう市川、超懐かしいツイヤバネタ。最初のホワイトデーあたりのツイヤバだっけか。

 

・ハグの催促は……まあ許そう。何様だかわかんないけど。もう付き合ってからもケンカの仲直りはハグで確定ですね。ところで、抱き合ってるコマ、わん太郎どこ行った?

 

・諦めなのか不甲斐なさの発露なのか、おそらくは苦渋の末に出した「勘違いしていいよ」だけど、しかし無駄ではない。市川のなかではいつまでも「可能性」でしかなかった山田からの好意が、その言葉を聞いた瞬間からやっと言葉を為したのだ。「山田は僕を」。続きはたったの数文字で、それももう市川の中にある。チョコケーキ、ひっくり返すと布団にクズが落ちるよ。

 

 ・告知絵、市川が美人。というか夜の公園でハグはただのカップルだよ。この指摘も何回目かわかんないんだけどさ。早いとこしなくてもよくなってくれと心から思う。バレンタインは山田が頑張る番だったので、順番的には市川だからな。

 

・予告コマ、次回は学校スタートとのことで、市川がこれ下手なこと言ったかやったかだな。なにやったかは来週になったらわかる話だ。もう明日には有休予定ぶち込んどこう。ということでここまで。