せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバいやつ感想『僕はチョコをあげた』

・バレンタイン中編だそうで、前回に引き続きここまではおおむねツイヤバをなぞりながら新規描写をちょこちょこ挟む(バレンタインだけに”!!!!)程度で、ツイヤバ履修勢としては割合余裕顔で動向を見守れるのだけど、しかし次回は完全に未知数なラインだ。楽しみではあるし、時間軸は年度末にほど近い2月中旬、そろそろ二人の関係に大きい前進が起きてもおかしくないと思ってる(なんか最近のツイヤバとか一枚絵、なにをどう考えても付き合ってるようにしか見えないし)ので、ある意味では怖くもある。

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・メルティキッス渡されたときの山田の感情ですよね。うー。いろいろ絡み合ってそうでとてもうまく言語化できる気がしないのだけども、まあ要素としてはざっくり「渡せなかった」と「うれしい」だろう。で、「うれしい」を細分化すると「市川がチョコをくれた」と「少し前の自分の言動を覚えてくれてた」になって、ここの「少し前の言動を覚えてくれてた」やつ、山田にとっては重要な、いつぞやの駅の紅茶花伝と被るってのがいいですよね。あの瞬間が、山田が市川を好きになった瞬間(私はそうだと思ってる)なので。そんで好きを自覚したのが例の見開き、手の中のチョコが溶けたあのときだ(と思ってる)。溶けたチョコとメルティキッス……これはちょっとこじつけかな?

 

・図らずも山田の勇気を回避しちゃった市川だが、山田は山田で複雑ながら喜んでるから、不正解とは言えないんだよな。だから山田も複雑なんだし。どっち選んでもパーフェクトコミュニケーションだったというだけで。ただ、バレンタインは山田が頑張る回なので、市川がいつものように頑張っちゃうと山田の瀬がなくなってしまうってだけ。

 

・試食会のときに「キ」を渡して、本番では「ス」を渡すと。……キスじゃん。あるいはスキの反対じゃん。冗談はさておいて(試食会のときは「キ」の型紙しか用意できなかったんだし、しょうがないのだこれは。ギリチョコの試作会なんだから「ス」を用意する理由がない)、わりと毎回そうな気がするのだが、山田、直接的なんだかまわりくどいんだがわかんないですね。可愛らしくて大変よろしいんだけど、「市川に伝わるか……?」って不安になっちゃう。水は低きに流れるじゃないけども、市川は言い訳の余地に逃げ込む習性があるので。

 

・じゃあまあ、頭っからいきましょう。個人の感想です。ツイヤバで見たとこが多くて、わざわざ二度も書かないから、短めになるかなたぶん。

 

・いつぞやぶりの二人乗り。意味深に「……またしちゃったね」とか言うんじゃあない。しかしあれだな、今チラッと該当の話を読んだのだけど、市川ほんとろくに会話出来てないな。改めて思うが、ほんと進展したなこの二人。

 

・「今が幸せだからかな」で背に体を預けるな。告白はしてないのになんでもう結婚してるみたいな感じを全身から出すんだよ。かっ飛ばしすぎだろいろいろ。市川の赤面もなんか困惑っぽく見えちゃうわ。アプローチのつもりならまだいいけど、つい漏れちゃったって話なら卑しいにもほどがあるぞ。

 

・ファミマでハートのチョコまんなう。ここのくだりのツイヤバからの変更点は……紙袋を市川から隠したとこくらいか。ツイヤバでは自分から見せびらかしてた。中に市川用の本命があるから、それを見られないように隠した……ってことでいいのかね。

 

・「いいの」っつってる山田、外套のせいもあるんだけど、なんか太く見えちゃうな。ちょうどセリフもそれっぽくてなんか笑った。

 

・ツイヤバのときも頭をひねったのだけど、市川の「言われないとわかんないかも」のあとの山田、これやっぱ告白しようとしてるってことでいいのかね。山田的には今日勝負をつけると。ただチョコを渡すことだけが目的ならばどう渡したら本命だと思うかなんか気にしないだろうし、「本命だと勘違いされるように、かつ「そんなつもりじゃなかった」って言い訳の余地も残した渡し方をして、最後は「勘違い」した市川から告白してほしい」みたいな可能性もあるのかなとも思ってたのだけど、「言われないと~」を実行しようとした時点でそれも薄いのかなと。

 

・普通に考えて、チョコを渡すだけで想いも同時に伝わってほしいし、バレンタインはそういう日なんだけど、市川にはあんまり期待できないし、山田もそれはわかってそう。となると本来一つのはずの目標が「用意したチョコを渡す」と「想いを伝える」の二つに分かれてしまい、最終的に前者しか達成できなかったみたいなオチもありえるのかと思うと、ちょっと今からムネが苦しくなって来ちゃうな。

 

・口に出せば確実にケリはついてたのだろうし、実際やりかけてたのけど、すんでで出された「ハート形のチョコ」という選択肢に飛びついちゃうあたりの臆病さがすごく好きだ。この後メルティキッスで再度出鼻をくじかれたのもこのとき日和ったせいだと思うと、山田の「うー」にまた深みが出る。

 

・用意したチョコを手に決意を固める山田。この目元を暗くする演出、僕ヤバでは珍しいですね。んでこの「大丈夫」「頑張れ」のモノローグ、お得意の二人分のやつってことでいいですかね! 『フォントが明朝体のときは~』という説にはあまりノレないが、そういうの関係なくこれはどっちも「大丈夫」「頑張れ」って自分を奮い立たせてるでしょ。そのせいで互いがなにかしようとしてるのが目に入らなくて……なんか元気になってきたな。僕ヤバは栄養豊富。

 

・メルティキッス! 誰もが目を奪われるような、そんなすごく芸術的なオウンゴールを見た気分だ。いや、冒頭でも書いたように、この市川の行動を「不正解」とは言いたくないけども。自分を奮い立たせて、勇気を出して、相手も複雑ながら喜んでいる行動を「不正解」だなんて。複雑なのも「うれしい」って感情があるから複雑になってるわけだし。

 

・ うー がホントにいいな。吹き出しもなにもない、つまり言葉にならない うー 。私も僕ヤバ読んだ感想はだいたい う”ー なんだけど、山田のこれと被せるのは烏滸がましいにもほどがあるのでやめときます。

 

・夜の呼び出し。右手にチョコで、左手にリード。これはあれだな、散歩行ってくるって口実で家を出てきたな。……本来は夜なので一人で外はダメだけど、山田が結局チョコを渡せなかったことと、今から渡しに行こうとしてることに山田母は気づいてて、だから特別に許可した、みたいな。あっこれは私の妄想ね。

 

・山田の恰好、2月の夜にそのショートパンツは寒くない? いくらさほど離れてないとはいえだよ。おしゃれは我慢と言うけれどもさ。

 

・とりあえずここまで。