せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕はモヤモヤする』

・2人ともカワイイなぁ。ほんとにカワイイ……。カワイすぎて……心臓が、真綿で締め付けられるようだ……。なんか哀しき化け物みたいなこと言ってるなこいつ。違うんですよ、いつもはこんなやつじゃないんです。ただ僕ヤバ見ると多少変になるだけで。

mangacross.jp濁川くん(イマジナリー京太郎)がトロフィー置いてるとこに現れたのがなんか示唆的ですね。部屋の間取りが公開されたときから「いったい何のトロフィーなんだ……?」と一部をざわつかせたブツだ。賞をもらうほどの成功体験と、今の市川の低い自己評価はイマイチ繋がらず、なんらかの物語を予想させられる。それが明らかになる日が近いのかもしれない。山田と出会う前の、市川の物語。

 

・そんなことはいったん置いといて、モヤモヤする市川も、一日空いただけで我慢できなくて電話かけちゃう山田もカワイイですね。ラブコメにありがちな『電話かける前の葛藤』みたいなのもやってたんだろうな。

 

・山田、マニキュア塗ってますね。一昨日のイブ時点ではなかったはずだけど、間にお仕事でもあったのだろうか。無駄なものは描かないと思うので、ここにも物語が隠れてそう。

 

・電話越しのふれあいということで、読者に開示されている電話の向こうの山田の様子は市川には(声以外)知覚し得ないわけだけど、こういうの本編では初めてじゃないだろうか。もちろん今までも例えば『市川が見てないときの山田の表情』とかそのレベルのものは何度かあったわけだけども、基本的には市川のいる空間での出来事しか描かれていなかった(はず)。原則が外れた!ではなく、今回も原則内だとしたら、つまりなんだ、声を交わせば離れていても一緒だよってか。かぁー!!!!

 

・前回ほどではないけども、今回も情緒が行ったり来たりしてる。頭っからいきましょう。個人の感想、考察です。

 

・モヤモヤ市川。時系列はデートから2日後だが、借りた君オクは4巻の半ばから進んでいない様子。ずーっともんもんモヤモヤしてたんだろう。カワイイね。誰かが言ってたが、心がおねぇになってしまう。おねぇといえば、様子のおかしい市川に家族はなにか思わないのだろうか。カワイイ息子/弟がイブに出かけたかと思えばだ、冬の早い夜とはいえ暗い時間に、女物の赤いマフラーつけて帰ってきて、その日を境になにかに頭を悩ませている。赤飯か?赤飯炊くか?

 

・謎のイケメン出現――。ほんとに唐突で笑っちゃった。『モヤモヤしすぎて別人格が……』じゃあないんだよ。僕ヤバでは珍しいギャグ。イマジナリー京太郎がこのカタチを取ったということは、どうしても濁川くんに同一視してしまってるのだろう。悪い傾向ではないはず。たぶん。山田のほうにも出現したりしてないだろうか。電話を促したのもそのイマジナリー杏奈だったりして。

 

・自問自答で自分の気持ちを詰めていく作業開始。『そんなはずはない』『漫画じゃないんだから』なんて、ある意味恣意的な判断を排し、なるべく客観的に自分と山田についての状況判断。偉いぞ京太郎。

 

・「今じゃない」発言は、やはり山田との可能性を思っての発言だった様子。自分が可能性を感じていることを自覚する進展ぶりに心が熱くなる。そうだよ、イブに手を繋いで歩くのはもう『アレ』だよ。みんな知ってる、知らないのはお前だけ。

 

・その確信を防ぐ、山田の距離の近さもだ。浮かぶのは小林ばかりなわけで、結局市川は自分と山田の仲を小林並み……とはいかずとも、それに近いレベルだとは自覚してるのだ。素晴らしい。……流石にそろそろそこにまで感動を覚えるのはよした方がいいかもしれないが。

 

・「……どう思う?」「そうかも……」。笑った。どこまでいっても市川の深層心理だ。『女友達と同じ感覚かもしれない』を否定したいけど、イマジナリー京太郎ですら否定してくれないあたりが市川らしさだ。ただ『否定したい』と思う心は間違いなく存在し、思考の俎上にまでのぼるところに前進の意識と欲を感じさせてくれる。

 

・女子と同じように見られたくないので、男らしく鍛える。それでも同じように接してくるなら、もう『アレ』って流れから、実際に行動に移してるんだけども、これはもう『あわよくば』が溢れてることになりません? なるよね?

 

・山田からのLINE。即既読をつけることに躊躇いがないのが中学生らしくて素晴らしい。駆け引きみたいな意識は今のところ、市川の側には一ミリもないのだ。山田はあるかもしれないけど、市川に対してのそれはマイナスの意味しかなさないことを理解してそう。

 

・5ページ目にして山田登場。なんか懐かしいなこの感じ。そして濁川君はその体勢から動かないね。市川的最カッコイイポーズか?それが……?

 

・電話をかけた理由、「もうすぐ秋田行くから、今のうちに」って、ちょっと意味が分からないですね……。理由がよくわからなさすぎて、ストレートに『お話ししたい』って言ってるみたいなものだ。あるいは、実家にいるときに電話をかけるのはちょっと遠慮するとか? こっちっぽいな。市川的には気にしてなさそうだが。だからWi-fiがどうのと返してると。

 

・山田の「そうだよね……」が気になる。市川の返答は「秋田に帰っても連絡は取れる」ことを告げていて、山田的には喜ばしいはずなのに、さほどテンションが上がった風ではない。もしかしたら、山田自身がしばらく連絡とれない状況になるのかもしれない。マニキュアはそれに関連するとか。映画の撮影で忙しくなるとか。妄想はいくらでも湧くな。深読みのしすぎという自覚はあります。単純に『山田は”今”お話ししたくて、だけどそれをそのまま言うのは恥ずかしいからテキトーな理由をつけたが、市川は察さずにマジレスで返されて「電話、難しいなぁ」とか思ってる』かもしれないし、そもそもの私の見方がおかしく、「そうだよね……」にはちゃんと喜びが詰まってるのかもしれない。

 

・マフラーは流石にプレゼントではなかった模様。ジップロック多用してんなこいつ。というか返すのは「いつでもいい」んだ。まあ急かす理由もないか。返すために『冬休み中のいつか』会えたら万々歳くらいの感覚だろうか。そもそも山田にはなんらかの策があることを前提にしてるが、これもちょっとやりすぎかもしれない。

 

・『電話……難しいなぁ……』。会おう!!!!今すぐ!!!! ……という冗談はさておき、これ口に出してたら山田は嬉しいだろうな。

 

・リモートコントロール、開始。山田の「あ、そうだ」はほぼすべて嘘なので、今回も嘘と思った方がいいだろうか。となると、このために電話かけたってことになり、ド変態だな山田お前。市川もとりあえず言うことを聞くのをやめなさいね。気づかないうちに脱がされ……自重します。最近下ネタは控えてるので。

 

・フェーズ1、同時に飲み物を飲む。これ、予告で見たときに「市川の嚥下音を聴きたいのかな? え、じゃあ自分も飲んだらよく聴こえないからダメじゃない?」とか思った私はバカでした。一緒の行動をしたいんですね、はい。

 

・フェーズ2、共に本を開く。市川が開いたのはCIELだが、初期に買ってたのとは表紙が違う。あなた、山田が載ってる号を欠かさず買ってるな? 載ってるページには癖もついてて、だから真っ先に開いた。……使ってる? ナニにとは言いませんが……。ところで左下の女性、山田母に似てる? 気のせい?

 

・電話出たときはなんか息荒げてたし、近くにある本は言いにくいものだし、これは……市川のえっち……が山田の思考だろうけど、それ口に出すんですね。意外というか。『そういうの』はあんまり頭にないものだとばかり。市川の性欲の存在も、把握してるとは思わなかった。あまつさえ口に出すとは。そして、真っ先に思いつくのが『そういうの』ってことは、山田も山田なりに年相応かもしれない。この表情珍しいかも。

 

・というかね。これで「市川がえっちな本を……!」 と思うということは、市川自身が否定できてなかった『女友達と同一視』は否定できるわけだけど、市川は気づかないだろうか。

 

・フェーズ3、同じ空を見る。ホラーなら窓にナニかが張り付いてるパターンだけど、これはラブコメなので、見えない月を一緒に見ます。最高。部屋に一度入ったので、カーテンではなくブラインドだということを知っていますと。これはちょっと怖いよ。

 

・「何の意味が?」「さあね」。最高!!!! 最高&最高。構図がもう最高。一緒の部屋にいるじゃんもう。語彙が貧相なのは許して。同じベットに乗って、2人で本を読みながら、たまに空を見てさぁ。そうやって深い夜を過ごしたいってのが、山田の理想のおうちデートかもしれない。山田の目線も市川を見てるようだ。市川も見てるかこれ? 空を見てるようにも、山田を見上げてるようにも見える。わざと半々にしてるとしたら、天才がとどまることを知らない。

 

・そばにいたいんだってさ市川。いてやってくれ。一生だ。

 

・極めつけに遠隔ナデナデ。かぁー!卑しか女ばい!!!!なにが安眠のおまじないだ。 撫でられたい願望も、撫でてあげたい願望もあるとか、この女無敵か? 全方位市川愛で愛で女と、対山田特攻兵器の戦い、それが僕の心のヤバイやつ。読者は死ぬ。

 

・『3回繰り返し』の山田のガタイ、やばない? いや、ガタイなんて言い方しちゃったけど、肉感? 腕の太さ? 市川の華奢な感じに対して、もう……だ。先生の性癖か?

 

・市川が自発的におやすみって言おうとしてる! いつかのツイヤバではハードルの高さに挫けそうになってたが、今回は言えなかったことに「くっ……」ってなってる! すごい! で、LINEならちゃんと言えるし!

 

・いつの間にか消えている濁川君=モヤモヤ。あの時ああすれば、こうすればという思いはつまり「失敗したのかも」で、だけどいつもと変わらない様子の山田と話せば、そんなものは杞憂だと気づける……とか? ううむ、ごちゃごちゃ言語化する必要は無く、これが恋だって一言で片付けるべきかもしれない。

 

・添い寝する濁川君、なんか腹立つ顔だな。常にクールな表情でかっこいいのが市川の理想かもしれないが。

 

・マフラーの会からして、話すのはイブ以来のようだ。LINEすらしてないかもしれない。となると、山田は市川から自発的に連絡が来るのを待ってた可能性もある。これもまた山田が策を練っていたという前提ありきだが、マフラーはそのためかも。マフラーという口実は『また会う約束のため』以前に『市川から連絡をもらうため』。いや、策を考えていなくても、好きな人から連絡をしてほしい気持ちはたぶんあって、それがどれほど強かったかどうかだ。

 

・そう考えると、「そっか、そうだよね」には、秋田に帰ろうが東京にいようが市川はいつでも山田に連絡を取れるけど、それは望めないのかなって寂しさがあるのかもしれない。初恋に対し、市川も進んでいるが、山田だって同じように進み、多くのものを望みだす。デートをしたからしばらく満足、では止まらない。

 

・とりあえずここまで。また追記予定

 

・扉絵来たのでぼちぼち追記。

 ・月はまだ見えない!??!! マジ!!?!?  

 

・何に驚いてるかって、月のくだり、そこまで意味を込めてるとは思わなかったのだ。頭をよぎりはしたんだけども、なんだろう、ひねたオタクの悪い癖で「月が出たからって『月が綺麗ですね』ネタをすぐ連想するのオタクっぽいな……」と却下したというか。

 

・扉絵の山田の憂いた表情、個人的にとても好きだ。山田、自分の欲望にかなり忠実で、市川との関係においてもガンガン攻勢をかけていく。一挙手一投足に思い悩む市川とは大違いで、市川が拒絶しない限りにおいて初恋を楽しく謳歌している……と、そのように見える。だけど、市川との関係が良好なままの今回の話で、その直後の一枚であるこの扉絵で、山田はこんな表情をするのだ。感じてるのは市川と同じくモヤモヤとした気持ちのはずで、山田だって市川と同じように思い悩むのだ。その内訳まで同じとは思わないけども。

 

・市川のトロフィーとか賞状について。かなり昔に市川の部屋の設定画が公開された時点でこれらは既にあって、成功体験と相反するような市川の自己評価の低さと相まって、なにがしかの物語の存在を匂わされてた。イマジナリー京太郎の出現箇所がそこだったことからも、物語の存在はほとんど確定たものだと勝手に思って、そして勝手に怖がってる。

 

・というのも。その物語はつまり『市川京太郎はいかにして表彰を受け、その後いかにして自己評価を下げるに至ったか』というものになると思うのだけど、……鬱回しか思いつかないことないですか? 過去回想は現在のなんらかがきっかけであるのが作劇の常で、それはトラウマを刺激剃る形になることも思うと、沈んだ市川を見ることを思うとこちらも心が重くなる。いや、その後には(おそらくは山田の関与もあり)トラウマめいたそれを乗り越えるみたいな話になるんでしょうけども。最後に救われると分かっていても、過程の苦しさが消えるわけではないので。妄想でずーっと怖がってますよこいつ。

 

・あんまり書いてないけど、ちょっとここらへんで終わり。まあ昼間そこそこ書いたし。あ。

 

 

 ・とても素晴らしいインタビューです。感想ブログ漁るような人間が読まないとは思わないけど、一応。読んで。

 

・次回更新は2週間後! もう毎回そうだからいちいち書かなくても良い気はするが、これも一応ね。