せんくつにっき

思うこと、感想、とかとか

僕の心のヤバイやつ感想『僕は連行された』

・甘い、ひたすらに甘い。パンケーキよりずっと甘い。

mangacross.jp・ほんとにただの絵に描いたようなデート回だ。最高。それにしても、山田がもうお前……ぐいっぐい行くね?! 幸せのあまりいろいろ漏れてる気がする。

 

・イブの日におめかしして市川とデートしてお喋りしてパンケーキ食って……今日一日Happyに!という気概が感じられる。この後なにが待ってるんでしょうね。なんの衒いもなく幸せを掴まんと突き進むこの姿勢は陽キャ特有だが、市川にも学んでほしい。

 

・頭っから行きましょう。個人の感想、考察です。

 

・おしゃれなカフェに連行された市川。『連行』て。強引に連れてこられたみたいな言い方をするんじゃないよ、待ち合わせの後どっか行くのもお店がここでいいのかも、山田は全部合意を取ってるんだから。どっか行くのはともかく、店の前まで来て断れるわけがない?けど合意は合意だし。うんって言ったし。合意があるからわかn……デート!デートです!

 

・階段で男は下の件、ふらついた時は支えますよというマナーだったと思うが、この体格差では厳しいですね……。体全体で山田を支える市川の図を見たくないと言えば嘘になるが。そんで、進んで下に位置どろうとする市川を「ヤダ」つって止める山田さん、いろいろ漏れてますよ。主にラブ成分が。目線の逆転を存分に楽しんでおられる。イブに女同士でカフェに並んでる前の二人の白い目よ! この人たち、カップルに挟まれてない?

 

・不意に注目されて「なんだよ~」←これかわいい。余裕がないからこその砕けた口調だ。「じっと見てる!似合ってるとか言ってもらえるかな!?」みたいな期待が透けて見える。それにしてもP2上真ん中の市川目線の山田、ほんと美人だな。この角度だと首筋のほくろが見えるが、市川は気づいただろうか。

 

・山田母、家では甘いのか。家ではちゃん付けなのも併せて新情報。焼き芋買ってあげたりもしてたし、なるほどだ。編み込みも市川とのデート(もうデートでいいだろ)が決まってから急遽の発注なはずで、それが昨晩か今朝かは知らないが快く請け負って朝から作業してあげてるのも優しい。何しに行くかは話したんだろうか。というかどこまで市川のこと言ってるんだろう。母娘が屈託なく仲がいい家庭なら、そのへんの話は(もちろん父親抜きで)相談しててもおかしくはない。

 

・「可愛い」発言に嫉妬する山田。いや、嫉妬というか「私には言ってくれないのに」だな。いいぞ、軽率に彼女面していけ。可愛いとかの褒め言葉は『好きな子だからこそ言えない』のだけど、山田がそのあたりの機微を知ってたとしても、それはそれ、だ。女心。

 

・山田のテンションダウンの原因はそれじゃないけど、友人のお母さんに『可愛い』発言は、まあキモいっちゃキモいよね。

 

・「ごめん、普通のカフェに~」って謝罪、これは2人で遊ぶ前提のプラン考えてきた人じゃないと出ない発言なんだけど、あなた「行きたいところがあるんだけど、来る?」で引っ張ってきたの忘れてません? おバカなんか? 気づいてない市川も市川だが、これはやっぱり「行きたいところ~」は方便だって実は気づいてません?

 

スペシャルベリーロイヤルDXパンケーキセット、な、なんだかわからんがすごい迫力だ。字面の頭が悪いとか言っちゃダメなのかな。

 

・市川の注文まで請け負ってあげる山田、わかってんなぁ~。デート初めてなんですよね? 別に市川が注文に詰まったわけでなく、最初っからそのつもりで山田が間に入っている。理解度が高い。日々の妄想の賜物だろうか。……まさか店員のお姉さんと市川が『注文のためと言えど』言葉を交わすのを阻止したってことは、さすがにあるまい。そこまで行くとヤンデレだ。

 

・「死にたい」のコマの山田、なんかカメラ目線っぽくてウケるな。うまく市川のフォローをしたのを読者にアピールしてるように見える。

 

・市川のコーデに言及。上から下まで真っ黒だけど、このボーダーのインナーを見せてるのはおしゃれ的にポイント高いんじゃないでしょうか。少なくとも服装に無頓着な人間の所業ではない。ホントにおしゃれかは知らない。

 

・「……というと?」の山田の顔、珍しい表情過ぎて面白い。探偵かなんかかお前は。これはなに、モデルとしてのプロ意識が顔を見せたってことでいいのだろうか。

 

・乗せられてファッション論をぶち上げてしまう市川。本人はなんてアホなことをと思ってるだろうが、山田としては思ってもなかった方向の会話が出来てうれしいだろうな。学校では絶対にこんな話の流れにはならないこと含め。外で、私服で、もっと言えば市川のガードが緩んでいるからこその会話だ。

 

・短時間で(市川目線で)やらかしすぎて、ついてきたことを後悔している市川。コーヒーブラックで飲んで『-10』はよく分からないが。

 

・再度身分の差を実感。あるのは『違い』だけで『差』ではないんですけどね。ともかく、手に入らないからと嫌いになろうとする自分を自覚することで、山田を嫌いになることはなくなったけど、自己評価の低さはなんともなっていない。同級生と話すのに「調子に乗ってた」なんて、適切ではないよ。

 

・そんな市川の後悔に伴うテンションダウン、山田はどうも気づいてる様子だ。急に黙ったからかもしれないが、市川の口数が少ないのはいつものことのはず。一度市川が離れることがあったから、山田こそ自分のやらかしに敏感になっているのかもしれない。結局市川は怒った理由を聞かせてくれてないから。

 

・パンケーキに喜ぶ山田と、そんな山田に見とれる市川の図、最高。視線に気づいて笑顔を向ける山田も、気づかれてうつむく市川も、最高でしかない。このページ大好き。P8は丸々会話がないけど、だからこそだ。前のページでごちゃごちゃ考えてたのが全部吹き飛ぶくらい、市川は山田が好きなのだ。

 

・インスタ用に来たのかと納得する市川。「こんな顔、全世界に~」のモノローグが悲しい。なんなら自分を連れて来たのは撮影用だとすら思ってるかもしれない。ただあれだ、過去にチラチラ見えてた山田のインスタ、食べてるところは無かった気がする。大口開けたこんな顔は、少なくともネットには載せてないんじゃないか。

 

・動画も撮影。え、二口で食い切ってないこれ?流石に時間飛んでる? 3段のパンケーキですよ?フルーツも添えられてる。

 

・P10の「フフ、ヤバイ」が地味に好き。むちゃくちゃ素な感じが。自分でもヤバイと思うような食いっぷりなんだな。これが標準でないと分かってるということはだ、テレビとかでは抑えてる可能性。

 

・「市川に全部あげる」。い、言い方! いや間違ってないけど! 変な想像が働く私の方が悪いのかこれ。

 

・動画に喜ぶ市川、かわいい。露骨にぱぁってなりやがってよう。もはやあざとい。それを見て嬉しくなる山田も。好きな人が喜ぶのは、見てるだけで嬉しくなる。そんな2人。

 

・動画の自分にすら嫉妬する山田、強欲。喜んでくれるのは嬉しいけど、それはそれとしてもこっちも見てよ!だ。この「実物も見て」発言すごいな。一瞬山田のモノローグかと思った。顎クイもそうだけど、好きな気持ちを隠そうともしてない気が。

 

・言葉のチョイスが「見て」なんですよ。「スマホばっか見ないで」じゃなく。どっちにしろ意味は変わらないんだけど、後者ならまだ「2人だけなのにスマホ見られちゃうと会話がなくてつまんない」とか言えるのが、ド直球に「実物を見て」で「目の前の私を見てほしい」以外の余地を消した言い方を選んでるのだ。無理矢理顎クイで視線を向けさせてまで。ヤバない?

 

・とりあえずここまで。また更新します。

 

・扉絵来てますね。山田の格好、カラーで見ると一層中学生には見えないな。

 

・撮影のくだり、提案した山田の目的はもちろん思い出をカタチとして残すためだろうけど、その直前に『視線を悟られると目を逸らす市川』を見て、撮影行為と撮った写真を『気兼ねなく視線を向けてもらうため』のものとして利用することも思いついたんじゃないだろうか。写真は視線に気づかないし、撮影中はそれを口実に見ていられる。見ていてもらえる。まあ、そうして自分からあげた動画に夢中になられても、それはそれで嫉妬するんですけどね。

 

・最後のアオリ、『渋谷編はまだまだ続きます』なんだけど、この『渋谷編』が『クリスマス編』の部分集合である可能性ある? どっちかの家にお呼ばれするとか、そういう。いや、ひとしきりデートして楽しかったねじゃあバイバイ、行っても途中まで一緒に帰るくらいだとは思うけどさ……。もしかしてってあるじゃない……。

 

・オチである「こんなんでやらポは~」が、いまいち分かったような分からないような……。まず『やらかしポイント』って概念は『山田に悪印象を与えたと思われる場合に付与される』ものだと解釈してて、それがチャラになるってことは、積み重ねた悪印象を上回る好印象を山田に与えられたってことだと思うんだけど、市川の主観においてすら、そんなことしたように見えない。『こんなん』ってなによまず。どれのことよ。

 

・あるいは。市川の稼いだやらかしポイントが山田による同等のやらかしで相殺されるってことなら、コーヒーを溢してしまったのを山田のやらかしとカウントして、それでも『チャラ』ではない、自分のやらかしの方が大きいぞってことかもしれないが、そんなこと市川が考えるかね? うーん、解釈が違う。互いにやらかしがあったとして、それはそれ、だろう。

 

・「実物も見て」がある種の好意の表出だと市川も解釈したとしたら、やらかしが案外やらかしじゃなかったのかなと気づいた可能性。ただ、それで『チャラ』って表現はおかしいな。え、マジで分からん。前提がおかしいのか? また時間おいて考えよう。

 

・今回、地味に12ページもある。隔週更新に入る前は8ページ基本だったが、やはりこっちに専念となると隔週だろうが増ページは余裕なのだろうか。ますます単行本ペースが高まるということで、ありがたや。次回更新は2週間後の6/16だが、単行本や担当が予告した1ページ漫画、あと来るかもしれないツイヤバが間に挟まっており、なかなかの僕ヤバ週間が予想される。精神と体調に気をつけましょう。

 

・やらかしポイントチャラの件、とりあえず自分の中で納得できる結論を得たので忘れないうちに追記。↑では3つほど推論を書いたが、たぶん2つ目が一番近かった。

 

・まず前提として。やらかしポイントはイコールで山田へ与えてしまった悪印象だと書いたが、これはたぶん外してはないが先走りすぎで、純粋に言葉のまま『好きな子の前でやらかしてしまった』から付与されると考えた方がいい。今回の話、市川があらためて2人の格差を実感するシーンがあるが、やらかしポイントはその2人の『差』を市川の主観において可視化し、同時に拡大させる効果を持つ。簡単に言うと、やらかすほど自分(市川)の価値が下がり山田との格差が広がる。相対的な話。

 

・で。「こんなん」というのは山田のやらかしである『コーヒーぶちまけ』のことだろう。山田のやらかしによって『自分がやらかした時と同様に』山田の価値も下がり、市川のやらかしポイントで広がった格差が相対的に縮まったように(繰り返しだが、市川の主観で)一瞬感じ、だけどすぐに「いや、そんなもんじゃない」と思い返したから「チャラにはならないからな!」と自分に言い聞かせたと、そういうことじゃないだろうか。

 

・「そんなもんじゃない」の内容がちょっと自分の中で決めきれなくて、「この程度の(山田の)やらかしでは差は縮まりきらない」なのか「山田がやらかしたところで価値はそうそう下がらない、だから格差が縮まるようなことはない」なのかで悩んでいる。根拠のない霊感であれば後者だが……。

 

・ずっと納得できなかった原因は「こんなんで『やらかしポイント』がチャラに」という言葉を見て、反射的に「こんなんで『やらかし』が帳消しに」と解釈したことだと思う。こんなんだろうがどんなんだろうがやらかし自体が帳消しになるなんて話は無くて、それが挽回ならばまだ気持ちとして理解できるが、相手がやらかしたから自分の分は帳消しねなんてのは市川の思考として私の解釈とはそぐわないなぁという思いがあった。あくまで個人の感想。いや、結局「チャラにはならない」と言ってるのだからそぐわないもなにも無いだろうと言われるかもしれないが、頭で「こんなんで」と言ってるので、じゃあ別のやらかしであれば帳消しになるのかって話。繰り返しだが、こんなんだろうがどんなんだろうがやらかし自体が帳消しになるなんて話は無い……というのが私の考え。

 

・だから、解釈の方向を『チャラになるのはやらかし自体ではなく、やらかしによって生じたなにか』に切り替えたら、市川がやらかしで自分の価値が山田に比べて低いことを再認識したのかなと、そして山田のやらかしを見て思わずちょっと安心し、すぐに思い直したのかなと、そういう流れじゃないかなと思い当たった。以上、私なりの解釈でした。